ヒッツーのブログ

フワフワモコモコ癒し系のヒッツーがブログ始めただす!世も末だすよね~

夜中の2時から大冒険

2017年の1月の事だす。それはね、飼い主の「ずんだ餅が食べたい」っていう衝動から始まったんだす。

飼い主:「あーあ、ずんだ餅食べたいな。」

ヒッツー:宮城県の仙台で有名な「ずんだもづ」の事だすよね。それなら、ネットで取り寄せればいいだすに。

飼い主:あのね、仙台の泉中央駅の「セルバ」っていうショッピングセンターの中にある「団子屋さん」の「ずんだ餅」が食べたいの。実は私、15年ほど前に仙台に住んでいて、通学や通勤でよく「泉中央駅周辺」に立ち寄る機会があったの。そこにある「セルバの団子屋さん」が私のお気に入りでね。薄い円筒形という特徴的な形の団子に、あんこ、しょうゆ、ずんだ、ごま、くるみのあんが、たっぷり塗られているの。その中でも特に、ずんだのおいしさが忘れられなくてね。そうそう、私の恋人が応援しているサッカーチーム「北海道コンサドーレ札幌」が、J1に昇格したでしょう。だから今年は、J1の「ベガルタ仙台」とのアウェイ戦の時に、彼と一緒に仙台へ行くチャンスがあると思うの。その時に、あのお店のずんだ餅を買おうと思っているの。あーあ、ずんだ餅食べたいな。開幕戦の対戦相手がベガルタ仙台だったらいいのにな~。

飼い主がそう思っていたら、なんと!2月25日の開幕戦の対戦相手がベガルタ仙台に決定したんだす!これは絶対に、運命の歯車がからみ合ってるとしか言いようがないだすね!飼い主は恋人に、「私も仙台に行く!絶対ぜったいぜえーったい行く!」って迫っただす。

第1部 まとわり付く毛玉編

彼は私が知らないうちに、既に一人で仙台に行くための計画を立てており、ホテルやレンタカーの予約まで済ませていた。その計画に私が強引に割り込む形になったが、彼は速やかにホテルの予約を二人部屋に変更してくれた。彼は、「開幕戦の当日は夜中の2時に出発だ」と言う。それも、彼が住んでいる長野から仙台まで、レンタカーで行くという計画だ。やれやれ。

ちなみに私は、2月24日(金)の夕方、仕事を終えたらすぐに電車に乗り、東海道本線身延線中央本線を経由し、静岡から長野へ普通電車で5時間以上かけて向かう事にした。なぜ特急を使わないのかというと、この時間帯のダイヤは困ったもので、特急に乗って乗車時間を縮めても、乗り継ぎ待ち時間が長くて特急を使ったメリットが薄れてしまうためだ。要するに、ケチなのだ。閑散とした車内で、ボックスシートを独占して読書をしていたら、あっという間に時間が流れた。

23時過ぎに長野県の某駅に到着すると、彼が迎えに来てくれていた。私はレンタカーに乗せてもらい、彼の温かい部屋に迎え入れられた。さっそく、彼の「コンサドーレ手袋」の穴が開いた部分を縫ってやり、部屋にあったカップラーメンを食べた後、少し仮眠をとり、予定通り夜中の2時に出発した。

彼は赤・黒基調の新しい「コンサドーレジャケット」を着ていて、それが良く似合っていた。しかし、黒いボア生地の部分から毛玉が大量に発生し、彼の白いズボンにまとわり付いていた。

出発してから30分位経った時、私はふと重大な事に気づいた。「ねえ、私のレプリカユニフォーム持ってきてくれた?」彼はなんと、自分のは持って来ておいて、私のは無いと言う。少なくとも彼は、あと2着は余分に所有しているはずだった。「ねえ、何で私のレプリカユニフォーム持ってきてくれなかったの?」すると彼は悪びれる様子も無く、「そんな事、全く頭に無かった。」と言う。私は再び、「ねえ、何で私のレプリカユニフォーム持ってきてくれなかったの?!」と言った。計5回は言ったと思う。私は、彼がもっともっと「黒い毛玉」だらけになればいいと思った。

私たちは一般道と高速道路を併用し、途中でコンビニエンスストアやサービスエリアに寄りながら、長野⇒群馬⇒栃木の順に県境を突破していった。福島に到達した頃には、夜明けの空に、幻想的な細い月が浮かんでいたのを覚えている。私は彼の「寝なさい」という言葉に釣られて眠ってしまい、その後の記憶が曖昧である。気が付くと日が昇っていて、宮城県まで来ていた。彼は、私が卒業した高校にも寄ってくれた。もう一生来る事は無いと思っていた場所に、愛する人と一緒に来るなんて、人生は何が起こるかわからない。

11時頃に泉中央駅の付近に到達すると、ユアテックスタジアムが見えてきた。

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私は、セルバの地下駐車場に車を停めるように彼に勧めた。セルバ等で2000円以上買い物をすると、駐車料金が3時間分無料になるのである。彼には先にスタジアムへ行ってもらった。

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15年ぶりに訪れたセルバ1階の「食彩館」の店内は、昔とほぼ同じレイアウトだった。私は例の「団子屋さん」で、ずんだ、ごま、くるみの団子をそれぞれ2本ずつ購入した。続いて、魚売り場で「ずわいがにちらし鮨」を二人分購入した。さらに別のお店で、サバ、サーモン、アナゴの押寿司(計6個入り)を購入した。最後に、彼が職場に持って行く「お土産」として、セルバの隣のイトーヨーカドー(現・アリオ)で、「ずんだクリーム大福」を購入した。この誘惑に満ちたショッピングセンターで、こんな風に散財する事が、長年の私の夢だったのである。

ユアテックスタジアムに入場するのは初めてだったが、「スタジアムを時計回りでしかたどり着けません」とか、「かなり歩く」とか、彼からのメールがあったので、一人ですんなりと入場する事ができた。先に座席を確保してくれていた彼と合流し、さっそく私たちは「ずわいがにちらし鮨」を食べた。とんでもなくおいしかった。

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テレビでJ1の試合を見ている時に、ゴールの横に立っている「明治安田生命」の看板の正体も確認する事ができた。

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試合のキックオフは14時。 なんと今回は、「北海道コンサドーレ札幌」の選手たちが、赤と黒の「ホームユニフォーム」を着て試合をしてくれた。応援する側としても身が入る。

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昨年の開幕戦(味スタ)での試合よりはるかに面白く、見応えのある試合であった。残念ながら、ゴールキーパーであるク・ソンユン選手が一回止めたボールをさらに押し込まれてしまい、1-0で札幌は負けてしまった。しかし、私に心残りはなかった。念願の「ずんだ餅」を手に入れたし、「ずわいがにちらし鮨」によって彼の心を掴んだと見えたからだ。

スタジアムを去った後、駐車場の車内で、私たちは残りの「押寿司6個入り」を食べた。その後、今夜の宿泊地である山形県の「米沢」を目指して出発した。彼が言うには、この日は宮城県内のホテルはどこもいっぱいなのだそうである。

第2部 「行った事が無い駅」をめぐる冒険

まだ行った事が無いJRの駅には「行かなければ」と思う彼は、仙山線の「葛岡駅」に向かった。丘の上の団地の裏に突然駅が現れてびっくりした。その後、彼はカーナビに次々と「経由地」を追加していった。「陸前落合駅」、「愛子駅」、「陸前白沢駅」、「熊ヶ根駅」・・・えっ?道に沿って近接する全ての駅に寄ろうという魂胆なのか?!

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18時30分頃、県境を超えて山形県に至った。「高瀬駅」、「楯山駅」、「南出羽駅」・・・やれやれ。

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この日最後の駅・米坂線の「南米沢駅」に付いた頃には、時刻は22時になろうとしていた。駅から彼が出て来て言った。「明日の朝、またここに来ていいか?」最終列車が去った後だったので、「入場券」の販売が終了していたのである。彼にとって「入場券」はそれ程重要な物なのであった。

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米沢のホテルで団子を開けてみたら、こんな状態だった。ずんだの味はまさに私が追い求めていた味だった。全部ずんだにすれば良かった。彼も、「俺が今まで食べたずんだの中で一番おいしい」と言ってくれた。

翌朝、ホテルの窓から外を見下ろすと、米沢の街が白く染まっていた。雪が降らない静岡に住んでいる私は、テンションが上がった。

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7時にホテルを出発し、例の「南米沢駅」に来た時は、牡丹雪が舞っていた。

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7時40分頃、米坂線の「羽前小松駅」に到着。

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私は「雪の存在感をムダに強調した写真を撮る」という行為によって、ささやかな自己満足感を得ていた。

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私は、「わーっまっ白だね!わーっ山形って感じ!」などと言っていた。この道は、国道113号の「宇津峠」の辺りである。

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道の両端には1メートル以上の真っ白い雪の壁がそびえ立っていた。まるで水墨画のような山並と木々が、遠くに立ちのぼっては近付いてくる。

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「新宇津トンネル」を抜けてから、写真の「遅越トンネル」に至るまでの道は、特に「山形って感じ」がしたので要チェックである。

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8時半頃、「小国駅」に到着。「雪の存在感をムダに強調した写真」を撮る。

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その後、「山形県」と「新潟県」の県境を突破した。看板には、「またどうぞ 山形県へ」と書かれている。

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9時頃、新潟県の「越後下関駅」に到着。これを皮切りに、新潟県内における怒涛の「行った事が無い駅めぐり」が展開される。

9:24「中条駅」⇒9:33「金塚駅」⇒9:50「加治駅」⇒10:30「水原駅」⇒10:55「古津駅」⇒11:12「矢代田駅」⇒11:20「田上駅」⇒11:38「加茂駅」⇒11:50「保内駅」。やれやれ。

彼は駅に立ち寄り、車から降りた私に聞こえる声で、「ボッ」と言った。私は意味がわからず、「何がボッなの?」と尋ねると、「火事・・・ボッ!」と言った。駅舎を見ると、「加治」だった。

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お昼にコンビニエンスストアでパン等を買っている時には、既に雨が降り出していた。12時35分、「栄IC」で「北陸自動車道」に入り、二人でパンを食べながら走行し、「柏崎IC」で出た。そして、信越本線の「茨目駅」に立ち寄った。どうでもいいような駅だった。

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そのまま海を目指して一般道を走行した。私はスマホでグーグルマップを見ながら、海がよく見えるポイントを彼に告知した。

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信越本線の線路沿いの道の先には、今回の旅で訪れた最後の駅―「柿崎駅」があった。装飾の余地をたっぷり残した殺風景なコンクリート駅舎で、イルミネーションが必要だと思った。その後、私たちは「柿崎IC」から再び「北陸自動車道」に入り、「上信越自動車道」に進路を変えて、晴天の長野県に向かって疾走した。

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「Tsuki no Sato OBASUTE」という、気取った名前の「姨捨サービスエリア」で休憩をした。

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先月に二人で行った「姨捨駅」から見たような景色を望む事ができた。

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私たちはこの2日間で、長野、群馬、栃木、福島、宮城、山形、新潟に行った。走行距離は1000kmを超えていた。さらに、彼が入手した「入場券」は計24枚だった。私はこの記事を書くにあたり、いつどこの駅に行ったかなんて覚えていなかったので、彼がこの旅の記録を正確にデータ化したものをメールで送ってもらい、参考にさせてもらった。

(おわり)